乳腺外来|医療法人社団一元会 佐々木記念病院|西所沢駅徒歩3分。乳腺外来、内科、消化器科、外科などの診療、健康診断や各種検査。

乳腺センターのご紹介

乳癌について

乳がんは、乳房の組織に発生するがんの一種です。このがんは、主に乳腺の管や腺房(乳を作る部分)の細胞から始まることが多いです。女性に最も多いがんの一つであり、男性にも発生することがありますが、その頻度は女性よりずっと低いです。

乳がんの主な原因やリスク要因には以下のようなものがあります:

遺伝的要因: 家族に乳がんの患者がいる場合、リスクが高まる可能性があります。特にBRCA1やBRCA2という遺伝子の変異は、乳がんのリスクを大幅に高めます。
年齢: 年齢が高くなるにつれて、乳がんのリスクが増加します。
ホルモン要因: 女性ホルモン(エストロゲンとプロゲステロン)が乳がんのリスクを高めることがあります。
生活習慣: 運動不足、肥満、高脂肪食の摂取、アルコールの過剰摂取などがリスクを高める可能性があります。
乳がんの症状としては、乳房にしこりができる、乳房の形や大きさに変化がある、乳頭から分泌物が出る、乳房や乳頭の皮膚に変化がある(たとえば、皮膚の引きつれやオレンジの皮のような質感)などが挙げられます。

乳癌の診断

診断は、マンモグラフィー、エコーを用いた検査、および、細胞診などがあります。

検査用の設備・機器の紹介
マンモグラフィー

マンモグラフィーは、乳房のX線撮影を用いた医療画像検査の一つです。この検査は、特に乳がんの早期発見に役立つとされています。マンモグラフィーでは、乳房を特殊な機器に挟んで圧迫し、乳房の内部構造を詳細に映し出すことができます。この検査により、小さな腫瘍や異常なカルシウム沈着(石灰化)など、肉眼では見えない変化を検出することが可能です。

マンモグラフィーは、通常は無痛ですが、乳房の圧迫によって不快感を感じることがあります。この検査は、乳がんの早期診断に非常に有効で、乳がんのスクリーニングプログラムの一環として広く用いられています。定期的なマンモグラフィーにより、乳がんの早期発見と治療が可能になり、乳がんによる死亡リスクを減少させることができます。

エコー(超音波診断機)

エコー(超音波診断機)とは、体内の組織や器官の画像を作成するために超音波を使用する医療機器です。この技術は、特に妊娠中の胎児の様子を見るためや、心臓、肝臓、腎臓などの内臓の検査に広く使用されています。

超音波診断機は、高周波の音波(超音波)を体内に送り、それが体内の組織や液体に反射して戻ってくるエコー(反響)を捉えます。反射された超音波はセンサーによって検知され、これらのデータは画像に変換されて表示されます。このプロセスによって、体内の構造や流れをリアルタイムで観察することが可能になります。

超音波診断は非侵襲的で、放射線を使用しないため、妊娠中の女性や胎児に対しても安全な検査方法とされています。また、動脈や静脈の血流の状態を観察するドップラー超音波など、特定の用途に合わせた様々な超音波診断技術があります。

乳癌の治療

乳癌の治療には、外科治療、薬物治療、放射線治療などがあります。

乳がんの治療は、がんの進行度、タイプ、患者の健康状態などに応じて様々な方法が選択されます。一般的な治療方法には以下のようなものがあります:

手術:

乳房温存手術: がんの部分のみを除去し、残りの乳房を保存します。
全摘手術: がんのある乳房全体を除去します。
必要に応じてリンパ節の切除も行われることがあります。
放射線治療:

がん細胞を破壊するために高エネルギー放射線を使用します。
通常は手術後に行われ、がん細胞の残存を最小限に抑えます。
化学療法:

がん細胞の成長を妨げる薬剤を使用します。
全身に作用するため、がんが他の部位に広がっている場合に有効です。
ホルモン療法:

ホルモン受容体陽性の乳がんに用いられ、ホルモンの作用を阻害することでがんの成長を抑制します。
標的治療薬:

特定の遺伝子変異や蛋白質をターゲットにした薬剤を使用します。
HER2陽性乳がんなど、特定の特徴を持つ乳がんに対して効果的です。
免疫療法:

体の免疫システムを活性化してがん細胞を攻撃させる治療です。
乳がんの治療計画は、患者一人ひとりの状況に合わせて個別に策定されます。治療には副作用が伴う場合があり、患者のQOL(生活の質)を考慮した治療選択が重要です。また、精神的なサポートやリハビリテーションも、治療の重要な一部とされています。